長年BOØWY(ボウイ)のギターコピーをしていると、たまにギター初心者の方からいただく質問があります。
BOØWYをコピーするなら、スタジオ録音版がいいの?それともライブ版がいいの?
この記事では、若い頃夢中になったBOØWY・・・あのころの思い出とともに、ギターを練習したい!そして上手くなりたい!と、ギターを手にとった紳士淑女のみなさん!の「BOØWYの曲を練習したいけれれど、どの曲から練習したらいいの?」にお答えしていきます。
結論を先に言っちゃうと、「自分が弾きたい曲」を練習するのが一番。
そのほうが「弾きたい」というモチベーションも高く保てるので、練習にも身が入りますからね。
ですが、弾きたい曲が初心者には難しすぎて、まったく弾けるようになれなくて挫折・・・
ということもよくあることです。
またBOØWYは、スタジオ録音版のクオリティも高いのは言うまでもないですが、ライブ活動を中心に活躍していたバンドです。
スタジオ録音版をコピーするべきか、それともライブ版をコピーするべきか・・・と迷ってしまう方もいらっしゃるでしょう。
幸いなことに、BOØWYは解散から35年以上経った今でもバンドスコア(楽譜)が流通しているバンド。
スタジオ録音版のバンドスコアはもちろん、ライブ版のバンドスコアもあります。
ギター初心者は、どの曲からチャレンジしていくのがいいのか?そしてスタジオ録音版、ライブ版のどちらを先にコピーするとよいか?をご紹介していきます。
そしてギター初心者のみなさんがBOØWYのコピーをする上で、おすすめのバンドスコアを紹介します。
ギター初心者がチャレンジしやすいBOØWYの曲
ギターをこれから始めるという方は誰しも指が器用に動きません。
押さえ方が難しいコード(和音)を次々と変えながら弾いたりするのはハードルが高い。
ましてや弦を間違えずに一本ずつ弾くというのも至難の技のように感じるでしょう。
そういった初心者にとって難しいテクニックがあまり入っていない曲からスタートするのがよいです。
キーワードは、パワーコード。
パワーコードというのは、ロックギターによく登場する、初心者でも比較的簡単に押さえられるコードです。
BOØWYの曲にも頻繁に使われるコードです。
このパワーコードで弾くところが、曲の殆どの部分になっている曲というのが初心者のみなさんにはチャレンジしやすいでしょう。
BOØWYの曲では・・・・
- NO. NEW YORK
- PLASTIC BOMB
- ROUGE OF GLAY
などの曲が、パワーコード主体の曲です。
ギターソロや弦を1本ずつ弾くアルペジオなど、難しいところを抜きにして練習していくと考えると・・・
- DRAMATIC? DRASTIC!
- BEAT SWEET
- B・BLUE
なども最初に練習する曲としておすすめです。
スタジオ録音版 ライブ版どっちがいい?
そして、スタジオ録音版と、ライブ版、どちらをコピーするのが良いかですが、これは、今この記事を読んでくださっているあなたの性格によって変わります。
あなたは、「きっちりと、正確にコピーしていきたい・・・」という几帳面な性格ですか?
それとも、「ノリでなんとかなるぜー!友達と一緒に弾きたいぜー!」という、アグレッシブな性格ですか?
几帳面なあなたには、やはりスタジオ録音版をおすすめします。
そして、アグレッシブなあなたには、ライブ版をおすすめします。
理由は、ライブ版の音源はかなりきれいに聴き取れるものになっているとはいえ、スタジオ録音版に比べたら聴き取りにくい部分もあります。
また、ライブなのでミストーン(要するに間違えて弾いちゃってるところ)もあります。(でもそこがライブの良さでもあるんですけれどね)
ですので、聴き取りにくい上に、間違いのまま覚えるはちょっと・・・と思う方はスタジオ録音版から始めるのが良いでしょう。
とはいえ、ライブ版は布袋さんひとりで弾いているので、曲の最初から最後までをひとりで弾く事ができるという楽しさがあります。
スタジオ録音版は、複数のギターの音が重なってできている曲がほとんどです。覚えても、ひとりだけでは成り立たない曲もあります。
几帳面だけど、ひとりで最初から最後まで弾きたいな・・・という場合はライブ版にチャレンジするのが良いでしょう。
逆に、スタジオ録音版は、難しいギターソロと、その裏で流れるバッキング(伴奏)と分けて録音されています。
難しいギターソロに比べて、バッキングはパワーコード主体の場合が多いです。
とりあえずギターソロはあとから覚えるとしてバッキングがんばります!という方はスタジオ録音版にチャレンジするのが良いでしょう。
まとめると
スタジオ録音版 | ライブ版 | |
音の聴き取りやすさ | ○ | △ |
ミストーン | なし | あり |
ひとりで弾ける | ✗ | ○ |
バッキングだけ練習できる | ○ | ✗ |
おすすめのバンドスコア
几帳面なあなたにおすすめ
THIS BOØWY
ベスト盤のバンドスコアなので、人気曲のスタジオ録音版が網羅されています。
ノリでいくぜ!のあなたにおすすめ
“GIGS” CASE OF BOØWY
まずおすすめするのは、BOØWYデビューのころからの楽曲ほぼすべて演奏する!という伝説のライブ CASE OF BOØWYのバンドスコア。人気曲が網羅されているのは言うまでもありません。
「BOØWY からギターはじめました」という、私のようなギター弾きのバイブルと言っても過言ではないバンドスコアです。
ところどころ押さえるフレットが違うというところもありますが、ほぼ完璧にライブでの弾き方を再現されています。
ミストーンまでもほぼ忠実に再現されている点は、「聴こえたとおり弾きやすいように」という製作者の意図を感じます。
LAST GIGS
こちらも、採譜は CASE OF BOØWY のときと同じ 西畑 勝氏なので再現度が高い、秀逸なバンドスコアです。
収録されている曲は、最初に発売された LAST GIGS の CD に収録されていた曲だけですが、それでもBOØWYの人気曲を練習することができます。
ちょっと注意が必要なバンドスコア
ここからは、練習する上でちょっと注意が必要なバンドスコアです。
“GIGS” JUST A HERO TOUR
BOØWY最初のライブ版レコード、JUST A HERO TOUR のバンドスコア。
冒頭から BAD FEELING, ROUGE OF GLAY, BLUE VACATION と続けて演奏される流れにしびれた方も多いでしょう。
感動的なエンディングの JUST A HERO が収録されているのも嬉しいバンドスコアです。
ですが、冒頭のBAD FEELING の楽譜、特にメインリフのところは、音はあっているのですが弾き方が違っています。
ほかにも DREAMIN’ のイントロやIMAGE DOWNのイントロも実際布袋さんがよく弾く弾き方とだいぶ違います。
このバンドスコアは参考程度に考えてくださいね。
1224
BOØWYの解散ライブ、1224 のバンドスコアです。ここまでに紹介したバンドスコアにはない曲、LIAR GIRL、季節が君だけを変えるやMEMORYといった曲が収録されているので、非常にありがたいバンドスコアです。
ですが、音はあっているけれど押さえるフレットが違い、ひきにくくなっているところがチラホラあります。
それと、一回し目(要するに歌の1番など)と二回し目(2番ですね)で弾き方が変わる・・・という箇所の掲載の仕方が、分かりづらい点があり注意が必要です。
弾き方が変わる箇所だけ記載されたページが、曲全部の楽譜のあとに掲載されています。
そこを見逃してしまうということもあるでしょう。
バンドスコアはあくまでも参考程度に考えて
ここまでBOØWYのバンドスコアを紹介してきました。
ぜひ、ギター練習に役立てていただきたいと思いますが、バンドスコアはあくまで参考と考えてくださいね。
バンドスコアの制作は、専門の楽譜を起こすプロが行いますが、演奏した本人、BOØWYの場合は布袋さんが監修しているかというと、そうではないことがほとんどです。
ですので、演奏者本人の弾き方の癖ではなく、楽譜を起こすプロの弾き方の癖が反映され、結果「なんか弾き方が違う」ということがよくあります。
けれども、初心者には到底できない耳コピーをしてくださって楽譜に起こしてくださってる。
それだけでもとてもありがたい話です。
まずはバンドスコアを見ながら練習して、馴れてきたら自分の耳でも聴いて、違いに気づいたら直していく・・・・
そんな心づもりで練習を始めてみてくださいね。