この動画は、渡邉響子(元鮫肌狂子)が、2020年12月24日、クリスマス・イブに公開したものです。
BOØWYファンの間でも人気の高い曲
この曲を弾くときはけっこう気合を入れます。
なにせ、BOØWYファンの間でも人気の高い曲。男性にも女性にも人気です。
まして歌おうとなると、相当覚悟がいるもんです。
歌い出しから、なかなかの音程差のあるメロディ。
音感ときちんとした音程が出せるような発声練習をしておかないと、オーディエンスを唸らせるのは難しいでしょうね。
さて、歌の話ばかりしてますが、翻ってギターの話。
わがままジュリエットを YouTube で弾くのはこの動画で2回目。
1回目は、GIGS CASE OF BOØWYの弾き方を、なるべく完コピした弾き方をしました。
当時はギターを再開してすぐの頃だったので、譜面のとおりに弾くので精一杯でした。
ですので 2回目の今回は、LAST GIGS 風の弾き方をしましたが、天の邪鬼な性格が顔を出します。
他のライブテイクを混ぜてもよかろうもん。
それぞれのライブテイクにこだわるのはナンセンス
ライブバーの箱バン(バー専属のバンド。演奏をしてギャラをいただくお仕事)をしていたころ、BOØWYのコピーもしていたのですが、何度も弾いているうちに自分なりの弾き方になっていきました。
ステージは、その場その場で雰囲気を感じ取って演奏を変えていくもの。
オーディエンスとの呼吸を確かめながら、ときにはオーディエンスから勇気をもらいながら、そして与えながら演っていくものです。
そこにきて「この演奏は、BOØWYの〇〇のライブの時の演奏の完コピです」というのは無意味。
お客様が求めているのは、完コピではなくその場の演奏の雰囲気、そして思い出づくり。
「〇〇のライブテイクと寸分たがわぬ演奏を・・・」なんて気負っていると、演奏がこぢんまりしてしまう。
結果、「なんだか感動しない演奏だったね・・・」となるんですよね。
たまに、「さっき弾いていたのは、どのライブバージョンですか?LAST GIGSっぽかったですけど・・・」と訊いてこられるお客様もいらっしゃいましたが、そこに重きをおいていらっしゃる方は少ないです。
そんな中で演奏をしていってたので、〇〇ライブの通りに・・・なんていうこだわりはなくなってしまいました。
そんな私が弾いた演奏がこちらです。
とはいえ自分流に変えすぎるのも・・・・
たかがコピー、されどコピー。
コピーの難しさは、コピーバンドの経験者しかわからないことかもしれませんね。
完全コピーで、寸分たがわぬ演奏をしたところで、「それだったら本物を聴けばいいから」と言われる。
では自分流にアレンジして演ろうとなると、アレンジしすぎても「なんか違う・・・」となってしまう。
ちょうどよいコピー感が要求されるんですよね。
そこで私は、なるべくBOØWYのイメージから逸脱しないように、それでいて自分流に思いっきりぶつかる演奏をしていました。
ライブでは、その音はその場で流れ、あとに残りません。
けれど YouTube で公開するとなると、ずっと残ります。
そしてご覧になる方は、いろんな視点をもって動画の再生ボタンを押す。
ライブバーでのライブのように、その場の雰囲気を味わうという聴き方というよりは、CDを聴く感覚でご覧になる方が多いでしょうし、中には「どんなふうに弾いているのだろう?」とギターの研究のためにご覧になる方もいらっしゃるでしょう。
そこに来て、「俺が持ってるLAST GIGS の楽譜と違う弾き方しやがって!」となる方もいらっしゃるだろうなぁとは思いました。
ここが YouTube で弾いてみた動画を公開する難しさかもしれないなと感じています。
布袋さんがインスパイアされた楽曲
以前布袋さんがTwitterで、「わがままジュリエットのイントロは、ホール&オーツ の Wait For Me からインスパイアされて作った」とつぶやいていたことがありました(今は削除されていて見れません)
聴いていただくと「なるほど!」となるメロディ。
たーら、たーら、たーら・・・とスライドしていくところはまさに Wait For Me のイントロでも出てきます。
わがままジュリエットは、作詞作曲は氷室京介、アレンジは布袋さんという形で、曲全体に感じる雰囲気はヒムロックなんですが、イントロやギターソロ、アウトロはまさに布袋さんのアレンジが光る名曲。
特にライブでの演奏は、今でも色褪せることなく輝き続ける。
特にAメロバッキングはライブテイクごとに進化しを続け、LAST GIGSで究極になったと、私は個人的に感じています。